小数ひき算筆算用紙を作りました

  • 2017.09.26 Tuesday
  • 23:00

 

小数のひき算筆算でつまずきやすい生徒のための筆算用紙を作りました。位をそろえて(小数点の位置をそろえて)数を書くことが苦手な生徒には、整数部分の色や小数点が助けになるかと思います。もちろん、生徒ひとりひとりの習得度に合わせて色を変えたり小数点を消したりしていくことも可能です。

 

 

 

 

 

 

最初は小数部分に色を付けていたのですが、生徒のひとりに「こっち(整数部分)に色が付いているほうがいい、よく使うから」と言われ、すぐに変更したのです。確かに、色の付いているほうに自然に目が向きますので、そこに普段の生活でよく使う整数を入れるほうが無理のない流れだなと思いました。生徒にはいつも教えられますね、生徒は私の先生です!

 

 

また、9-6.71=3.71 としてしまうような誤りがよくあります。9 を 9.00 として考え、筆算の枠に 00 を書いて計算するのですが、それを書かずについ 7 と 1 をそのまま下ろしてしまうのです。

 

 

その場合は、予め薄い色で 0 を入れておくのもいいかと思います。(はじめから濃い色でばっちり入れるのはだめですよ、0 があるのかな?ないのかな?と自分で考えないと意味がありませんから。) 小数点を入れているだけで、0 の存在に気付く生徒もいます。

 

 

つまずきの原因は小数概念の未理解や不注意、計算障害などいくつか考えられますが、このような工夫と合わせて、生活のなかで役に立つものとして小数を使う体験を積み重ね、あるいは数としての面白さを味わう知的好奇心を追求し、生き生きとした算数を一緒に感じていきたいと思っています。

続・英語4線ノートをジョリーフォニックスのアイディアで

  • 2017.09.24 Sunday
  • 21:31


英語4線ノートのブログ記事をフェイスブックで公開したところ、山下桂世子先生はじめ多くの先生方からアドバイスやご感想をいただきました。ありがとうございます。


これほどみなさん関心をお持ちということは、それだけ多くの生徒が書字につまずいているということ、そして何十回も書くような従来の書き取りの課題ではうまくいかないことも多いということなのだと思います。



最初のものは4線の幅を3:4:3で作ったのですが、5:9:6も良いとお聞きしたので、そちらも早速作ってみました。







また、前回の記事をアップしてから気付いたのですが、一番下の黒い線は柔らかな黒に変更しました。黒い色は目に飛び込んでくるので、それに引きずられないようにするためです。



ひとりひとりの生徒の特性・学びのスタイルに合わせて、選択肢をたくさん用意しておきたいと思っています。データ送付ご希望の方がいらっしゃいましたら、お気軽にご連絡くださいね。

 

 

 

 

 

 

英語4線ノートをジョリーフォニックスのアイディアで

  • 2017.09.20 Wednesday
  • 13:23

 

アルファベットを書くことが困難な生徒のために、英語4線ノートを作りました。今夏のジョリーフォニックスのトレーニングで公式トレーナーの山下桂世子先生に教えていただいた書字のアイディアを盛り込み、また、上部には42音を入れました。トレーニングを受講された方なら、4線の色の意味がお分かりになるかと思います。

 

 

 

 

 

 

アルファベットがうまく書けない原因としては、視覚的な認知の弱さ、発達性協調運動障害、不器用や不注意などが考えられます。個別に書字スキルの検査を行い、実際の生徒の様子を見ながら効果検討していくなかで、ストラテジーの構築を目指したいと考えています。そうすることで、より多くの生徒の一助となれればいいなと思っています。

 

 

また、42音を入れた理由は、「分からないときでも(文字を想起しづらいときでも)、これを見ればひとりでもできる!」と、安心して学ぶことのできる環境を作りたかったからです。見づらくならないよう、同音異綴りは別のシートで作ろうと思います。エクセルなので、(なくてもできるようになったなどの理由で)不要になればすぐ消すこともできます。

 

 

ただし、真っ白の紙だと読みづらい生徒にはオフホワイトなどの紙にプリントアウトしたり、色覚に特性がある生徒(色覚異常など)にはカラーの設定を変更するなどの配慮が必要です。書字だけにとらわれることなく、ひとりひとりの生徒にしっかりと寄り添っていきたいと思っています。

 

 

この4線ノートを山下桂世子先生にご確認いただいたところ、フォントや線の幅などについてもさらにアドバイスをいただきました。早速改良したものが写真のノートです。感謝いたします!改めてどこかでデータをアップしますね。

わり算計算用紙を作り直した理由

  • 2017.09.17 Sunday
  • 22:17


不器用や不注意などで数字がずれてしまう生徒のために、エクセルでわり算筆算計算用紙を作りました。これまで市販のものを使っていたのですが、生徒に合わせてマスの大きさや線の色などを変更しやすいように自作。







小5小数わり算は手順も多くまちがえやすいのですが、数字をきれいにそろえて書くことにエネルギーを費やさなくて済むように、計算問題は計算だけに集中できるように、と思っています。

 

 

特に発達性協調運動障害を持つ生徒の場合、「きれいに書こう」「正確に計算しよう」という2つのことを同時にさせるとうまくいかないことが多いようです。1つの課題の目標は1つに絞ることが大切で、そのほうがどちらも後々うまくいくように思います。

センター試験での合理的配慮申請

  • 2017.09.12 Tuesday
  • 15:02

 

写真の冊子は「大学入試センター試験 受験上の配慮案内 (障害等のある方への配慮案内)」です。視覚・聴覚・肢体不自由・病弱・発達障害に関する配慮事項、その他配慮事項が合わせて26項目記載されています。時間延長、別室受験、チェック解答などがあります。


例えば、拡大文字問題冊子については、文字の拡大率が1.4倍(14ポイント)、2.2倍(22ポイント)の原則2種類から選択します。書体はゴシック体です。なお、一般の問題冊子の文字の大きさは10ポイント、書体は明朝体です。


申請には医師の診断書や学校の状況報告書が必要です。現在申請時期ですので、センター受験をお考えの受験者・保護者の方はお忘れなく。


申請するのか・どの項目を申請するのかは、周囲が決めるのではなく、本人が自分に何が必要なのか・どうすれば能力を発揮できるのか見極めた上で自分自身で決めることが重要で、そのことが大学入学後の学びにも生きてくるのだろうと思います。

 

 


大学入試センター
受験上の配慮案内(PDF形式)
http://www.dnc.ac.jp/center/shiken_jouhou/hairyo.html

 

 

 

 

『はじめてのジョリーフォニックス -ステューデントブック- 』を使って

  • 2017.09.08 Friday
  • 16:52

 

今春出版された『はじめてのジョリーフォニックス-ステューデントブック-』(東京書籍)を、今月から導入しています。今夏「第5回リンクス読み書き講座 児童生徒対象ジョリーフォニックス特別講座」で講師をお引き受け下さったジョリーフォニックス公式トレーナーの山下桂世子先生が監訳され、講座でもこちらを使用してご指導いただきました。

 

 

 

 

 

 

講座受講生にはフォローアップを開始したところなのですが、ある生徒は講座のときはまだおぼつかなかった音の記憶が、しっかりと定着していて驚きました。山下先生にお聞きしたところ、「何回も繰り返し、ある回数経つと定着していくタイプかもしれませんね」とのことでした。そうお聞きして、指導者である私が一喜一憂したり焦ったりせず、生徒に安心して学んでもらえるような雰囲気づくりをしたいなと改めて思いました。ジョリーは文字と音がしっかりとつながる教材なのですから。

 

 

 

今日もフォローアップの授業をしたのですが、ee と or のレッスンで書き取り課題をしたところ、beef の b で戸惑った生徒に b のバットを振るアクションを見せると「あ、野球!」とすぐに bee まで書き、ここで私は f は無声音だから難しいかしらと思ったのですが、あまり間を置かずに f と書き足し、beef を完成させていました。

 

 

「f、できたね!」

 

 

「さっき fork したからおんなじやと思ったんや」

「わあ、f の音が同じだって分かったんだね!」

「えへへ」とにっこり。

 

 

それから読みの課題も、sport が読め、「こんな長い単語も読めるんや」と嬉しそうにしていました。

 

 

 

また別の生徒は、pork の書き取り課題で porg と書いたので、

 

 

「もしかして q って書こうとした?形が似てるよねえ」

「うん」

「すごい、k の音が分かったってことだよ!k と q は同じ音だったもんね」

「ああ、そやった」とすっと pork を書きました。

 

 

 

ちなみに会話の中のアルファベットは、名前読みではなく全て音読みでやり取りしています。

 

 

 

 

合わせてジョリーフォニックスのアプリや教材も使いながら、楽しく学んでいます。生徒たちにはなぜかアプリの書き順を見せてくれるところが人気で、「これ(この書き順は)書きやすいわ」「ちょっと曲がってもええんやな」と言っていました。実は最初は、書き順のところは本当にシンプルなので、生徒は歌や音声のところのほうをやりたがるのではと思っていました。

 

 

 

しかし、「アルファベットの形をきれいに書きたい、そのために書きやすい方法を知りたい」という切実な思いがあるのだろうなと感じ、じーんときました。文字の形を取るのが苦手な生徒も多いので、なおさらそう思います。だれもが簡単に文字を書けるわけではない、そこから丁寧にしっかり教えていかなければと気が引き締まりました。ジョリーはそこにちゃんと目を向けて作られている教材なのでしょうね。

 

 

 

まだまだ山下先生のようなすばらしいレッスンはできていないのですが、生徒たちの様子に教えてもらいながら、私も勉強し続けたいと思います。

TOE BY TOE 教材でのデコーディング活動 2

  • 2017.09.06 Wednesday
  • 10:09

 

次に、TOE BY TOE でのデコーディング活動におけるつまずきとその対策についてご紹介します。便宜上、音をカタカナで表記していますことをご承知おきください。

 

 

 

 

 

 

 

1)音が似ている母音の混同

 

a, u, o の混同によるつまずきはとても多くみられます。例えば、pag, pug や、fup, fap, fop の読み間違いです。実はこの3つの母音は日本人にはどれもアのように聞こえてしまうので、特にローマ字読みのア、ウ、オで覚えているとかなり混乱します。(私はアメリカ英語なので o もアのような音になりますが、イギリス英語だとオのようになります。日本人には後者の方が分かりやすいかもしれませんね。)

 

生徒には「ネイティブのような発音を求めているのではなく、自分なりに読み分けられているかを重視する」ことを明確に伝え、私もそこを丁寧に確認していきます。これは後々書くことにおいて非常に重要になってきます。なぜなら、読み分けられていないとつづりを正確に書くことができないからです。

 

対策としては、母音の練習を別途行います。できるようになったら終わりではなく、TOE BY TOE に取り組みながら母音の練習も継続するとうまくいくようです。その際、それぞれの母音に口の形をイメージした「手の動作」を付けて練習することもあります。これは動作の記憶がよい生徒の場合、有効なように感じます。

 

反対に、発達障害をお持ちの生徒のなかには体の使い方が不器用なお子さんも少なからずいて、特に口は自分では見えずうまく音が作れないことがあります。そのときは必要に応じて鏡を使って練習します。

 

 

 

2)名前読みと音読みの混同

 

e と i の混同、a と e の混同も非常に多くみられます。例えば、seg を sig と読んだり、pat を pet と読んだりする間違いです。これは、e の名前読み「イー」と i の音読み「イ」が似ているため、また、a の名前読み「エイ」と e の音読み「エ」が似ているために起こる混同です。

 

これは私がなかなか対策が難しいなと思うところです。1と同様に苦手な母音だけ取り出して練習するのですが、案外すらすら読めることがあるのです。TOE BY TOE では頭の中で音を混成する負荷がある分、文字から音を想起することが難しくなるのかしら?そこは引き続きよくみていきたいと思います。母音に蛍光ペンで生徒に色を付けてもらうこともあります。

 

また、ある生徒は egg とういう単語を知っていたので、紙に書いた文字を見せて「egg のエ!」と言いながら木製の卵のおもちゃを手渡してみたところ、e と i を混同することがほとんどなくなりました。視覚(egg の文字)・触覚(つるつるの手触り)や、嗅覚(木のいい香り)などの感覚を使っていることになります。いろいろ試してみて、その生徒に合う方法を探ってみるといいかもしれませんね。

 

 

 

3)b, d, p, q の混同

 

形が似ている b, d, p, q は、視覚的な認知が苦手な生徒だけでなく、音韻認識につまずきのある生徒もよく間違えます。例えば、bep を dep と読むような誤りです。それぞれの音に手指の動作を付けて別途練習します。

 

これは英語を母語とする子どもたちも苦手とするところなのか、TOE BY TOE の中にも b, d, p, q の読み練習だけで1ページが使われています。別途練習してある程度できるようになったら、そのページに取り組みます。自作でプリントも作成し、いろんなフォントで練習するのも効果がありました。

 

 

 

 

 

 

 

4)ダイグラフの読み

 

2文字で1音のダイグラフは、かなり難しいです。th, ch はまだ分かりやすいようですが、ai, ie などは戸惑うことが多いです。(このときかなり難しいようなら、ジョリーフォニックスのフィンガーブックで復習すると「ああ、これね!」とすっきり分かるようです。)

 

対策は、ダイグラフを探して○で囲むワークをします。最初は私が予め○で囲っておいたものを生徒に読んでもらいますが、慣れてきたら自分で囲んでもらうようにします。ダイグラフの入った語に進む前に母音はしつこいほどやっているので、このとき二重母音を探すのは上手になっているはずです。

 

 

 

5)音の数が多い語の読み


文字数が多い語、つまり音素数の多い語は、ブレンディングが難しくなるので読みづらいようです。ワーキングメモリの問題もかなり影響するように思います。この場合、前の記事で書いたように、オンセット‐ライム単位で練習するとうまくいくことがあります。また、音の数と同じ数のおはじきを提示し、視覚的な補助とするのもよいようです。

 

 


共通して重要なのは、母音の習得と「文字から目を離させない」ことだと思います。文字から音を想起する際、つい目が文字から離れてしまいます。(私たちも何かを思い出すとき、自然に目をつぶったり宙をぼうっと眺めますよね。)また、私が読むのを聞かせたりリピートしてもらうときも、必ず文字を見るように促します。文字と音を対応させていくためには、文字を見ることが不可欠です。

 

加えて、TOE BY TOE があまりうまくいかない場合は、音韻認識活動を取り入れるとよいです。それについては、また別の記事で。この記事の実践についてですが、前回と同じく神戸山手短期大学の村上加代子先生からのアドバイス・情報に基づく実践であることをここに記載します。感謝。

 

 

 

以上、ひとりひとりの生徒の様子を思い出しながら書いてみました。まだまだ私の力不足・知識不足な点や、しなければいけないことにも気付きました。今後も力を尽くしていかなければ、と改めて強く思います。

TOE BY TOE 教材でのデコーディング活動 1

  • 2017.09.05 Tuesday
  • 19:48

 

ディスレクシアのある生徒の英語の読み(デコーディング)活動では、イギリスの教材 TOE BY TOE を使用しています。アルファベットの1文字1音をしっかり定着させた後に行います。

 

こちらの教材では、無意味語(存在しない無意味な語)を正確かつ流暢に読む練習をします。つまり、文字を音に変換(デコーディング)し、それらの音をつなげて(混成・ブレンディングして)語を読んでいくことになります。

 

アルファベットの1文字1音の定着とブレンディングについては、別の投稿でまた詳しく。ここではデコーディングに特化した TOE BY TOE を用いた活動についてご紹介します。

 

なお、TOE BY TOE の指導法を教えてくださった神戸山手短期大学 村上加代子先生には、指導を進める中で出てくる疑問点やつまずきについてもたくさんのアドバイスをいただきました。この記事も村上先生からの情報に基づいたものであることを、ここに記載します。感謝!

 

村上先生とは英語教育ユニバーサルデザイン研究会にてご一緒させていただいていますので、ご興味のある方はホームページをチェックしてみてくださいね。情報もりだくさんの内容です。

https://www.manabishien-english.jp/

 

 

 

 

では、活動内容です。av など2文字の語から読んでいきますが、seg などの3文字になるととたんに困難になることがあります。その場合は、後ろの2文字をまず読み、そこに頭の1文字を足すようにします。このとき、3文字はCVCとなっていますので(Cは子音、Vは母音)、頭の1文字Cがオンセットで後ろの2文字VCがライムとなり、母音の前で区切ることになります。

 

母音を意識させるために、母音の前をスラッシュで区切ったり、母音に蛍光ペンで色を付けるのもおすすめ。私は生徒にしてもらいます。日本語はCV‐CVという構造ですが(ローマ字で考えると分かりやすいですね)、英語のC-VCを意識することが重要です。これをすることでかなりスムーズに読めるようになります。

 

また、ブレンディングにはある程度正確な発音が必要なため、発音指導は厳しめにします。日本人はどうしてもローマ字のように子音の後に母音を付けて発音してしまうのですが(例えば、t をトゥと発音)、そうすると taf がトゥアフとなってしまいます。ただ、ネイティブのような発音を求めるわけではなく、「自分なりに読み分けられているか」をみます。

 

特に母音はかなりしっかり行います。a, o, u は音が似ていて紛らわしく、後々書くときにも影響してくるからです。ア、オ、ウで覚えていると混乱する場面がたくさん出てきます。やってみると分かるのですが、e, i もある一定の読み間違いをすることが多いので、次の投稿でつまずきとその対策をまとめたいと思います。

 

ちなみに、TOE BY TOE をこのように進めていくと、自然に母音にアクセントを置いた英語らしい発音になります。嬉しいおまけ、くらいに私は考えていますが、生徒本人はきれいに発音できているのに自分で気付くので、楽しそうにすることもあってそれは嬉しいです。(ときどき間違われるのですが、ここで言う「読み」は、発音のことではありません。)

 

 

 


TOE BY TOE だけで練習が足りないようなら、別途オンセットやライムの置換練習を行います。同じ間違いを何度も繰り返すとその誤った読みが定着してしまうので、何度も同じ間違いをさせないことが大切です。同じ間違いが続くときは、いったん TOE BY TOE から離れて、苦手なところを練習します。

 

ここでなぜ無意味語で練習するのかというと、知っている意味のある語だと、文字やつづりの形から意味を思い出し、そこから音を想起するので、語が読めている(デコーディングできている)ことにならないからです。文脈で類推してしまうことも同様です。

 

昨日も生徒が morning という語を読んでいたのですが、最初の mor と最後の g だけ読み、かなり時間をかけて「あ、モーニング?」と言っていました。(音素では g ではなく、ng で一音ですが。)文法の授業のときだったのですが、読み書きの練習もどこかでしたいなと思っている生徒です。

 

このような場合、そもそも語を知らないと読めない、似たつづりの語を読み間違うことになります。ディスレクシアのある生徒は英語の語彙が少なくなりがちなので、なんとなく見た目から知っている語を頭の中で探り当てて読む、というのは読みの方略としては弱く、かなり困難な状態が続いてしまいます。

 

さて、この活動で見られやすいつまずきとその対策については、次の投稿に続きます。

触覚を用いたアルファベット文字認識活動

  • 2017.09.05 Tuesday
  • 15:40

 

アルファベット文字認識活動の様子です。視覚的に形を捉えるのが苦手な生徒におすすめ。触って形を学びます。

 

こちらはキネティックサンド。不思議な感触の砂で、握って形を作ることができます。hとH。

 

 

 

 

小麦粉粘土。nとhを作っています。背の高さが違うね。

 

 

 

 

モールでmとnを作っています。お山の数が違うね。

 

 

 

 

視覚的な認知が弱い場合、形が似ている小文字の定着は意外に難しいです。このとき、文字と音の対応を学ぶフォニックスにつなげるために、文字の名前ではなく、音で指導しています。

ケベックでの国際スヌーズレン協会カンファレンス

  • 2017.09.05 Tuesday
  • 01:20

 

今年6月に国際スヌーズレン協会のカンファレンスInternational Francophone Conference on the Snoezelen Approachに参加しました。会場はカナダのフランス語圏、ケベック州です。

 

 

カンファレンスでは、たくさんのワークショップやセミナーに参加しました。それらについてスヌーズレン創始者であるアド・フェルフール氏や、同行した日本スヌーズレン協会理事の太田篤志先生に質問することで、自らの学びが統合されたように感じています(まだまだ足りませんが)。なんて贅沢な環境だったのかしら!

 

 

また、発表者や他の参加者のみなさんの積極的で双方向なやり取りには非常に刺激を受けました。まさにオープンゴール、リレーションシップ!私も自然体でリラックスした会話ができ、ちょっとした冗談で笑い合えたりもして楽しかったです。

 

 

スヌーズレン機器展示を見てリンクスにほしいと思ったのは、かなりの重さのある動物たち。この圧が、机に向かうときリラックスや集中力向上に役立ちそうです。(決して大人の言うことを聞かせたり勉強させたりするためではなく…!)私はひざの上にカエルがいいな。

 

 

きらきらの円柱は、水でなく風の力を使用するものも出ていました。メンテナンスの面でメリットがあるそうですが、風ならではの楽しみ方も教えてもらいました。医療や福祉の現場に取り入れられています。

 

 

 

とはいえ、スヌーズレンの真髄は魂と魂、魂と世界の原始的なふれ合いであり、関係性の中から生み出される常に新鮮で流動的なもののように感じます。また、どう生きたいのか、どう生きれば幸福を感じることができるのか、個々の世界の意味を生き生きと編み上げていく過程なのだと思います。

 

医療や福祉ではなく教育という場面でどうスヌーズレンを実現できるか(本来の学びをどう取り戻すのか)、それを考えるにあたってはスヌーズレンの本質を捉える必要がありましたが、文学的・哲学的な文脈でスヌーズレンを捉えることで、教育のオープンゴールを目指すことができるのではと希望を抱いています。

 

 

余談ですが、フランス語圏の方とずっと英語で会話していて、別れ際に思いがけず日本語で挨拶してくれたのでとっさにフランス語で返した瞬間、魂がふれ合う感覚を覚えました!